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最近作の詩をここに置いてあります。ときどき加筆修正をしたりして、常に再生を続けています。


提供された88個の題をもとに、自由な発想とさまざまな詩形でトライ。参加サイト多数あり。


いくつかの恋のかたちに、やさしく柔らかい言葉で接近。どこまで共感していただけますか。


しりとり遊びの感覚で詩作。限られた制約の中で、できるだけ質の高い詩を目指しました。


  第6回詩人大賞「袈奈代賞」受賞詩

                                Pick Up 詩

星霜


      



星が降る

そんな時代がありました

光りの雫のような
いちどだけ便りが届いたのです
たぶん遠い星からでした

地球にいた頃はしあわせでした

たったそれだけの
シンプルな手紙でした

しあわせな星にいるので
私も手紙を書きました
けれどもその人が
未来にいるのか過去にいるのか
その人の星をさがすうちに
おもわぬ歳月を費やしてしまいました

流星群が飛びかう夜は
宇宙の手紙が忙しく配達されているのでしょう
ときには
たった1通の手紙が届くのに
幾億光年もの時がたってしまうのでした

ですから私はまだ
その人に会ったことがありません




『題名のない詩集』より

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