私があんなに叫んでいたのに 蒼穹の果てまで 言葉は全部吸い込まれてしまったのかしら いまや私は 声のない叫びにも疲れてしまった いま目の前にあるのは沈黙の空 あるのかないのかもわからない 深い水のような 大きな空虚のような ただ空があるだけ 野原の緑は私の視界から沈み 風は今日も凪いだまま もう小鳥たちの啓示も聞こえない 言葉を失った私 もうすぐ宇宙の欠けらになって 無窮の空とひとつになる